美容師からの転職で最初に、SES(システムエンジニアリングサービスの略)をメイン事業とする会社(以降SESと略します。)に入社しました。
入社した経緯についての詳細はこちらの投稿にあります。
簡単に言うと転職サイトのオファーに流されて入社しました。
このSES企業については、賛否両論の意見があり、ネット上では否定的な意見が多いです。興味がありましたら、「SES」とYouTubeや、ネットで調べてみてください、大量に出てきます。
自分は、実際に未経験からSES企業に入社し働いていました。働く中で、個人で感じた事、思ったことを書いていきたいと思います。
SESについて思うこと
SESという言葉自体主語が大きいので、SESは良くないと自分は思いませんが、未経験からSES企業に入ることは正直おすすめできないと思っています。
正確には未経験OKと謳っている会社ほどおすすめできないなと思っています。
SESの本来の立ち位置は、簡単ですが、技術者が不足している場所にその分野の専門の技術者が派遣されることで両者Win Winの関係になる事業だと思っています。
美容室で言うと成人式プロジェクトがあり、予約がそれなりに入ったのですが、ヘアメイクの技術者が足りない状況だった場合に、ヘアメイクを専門にしている会社から技術者を派遣してもらう、といったイメージです。(実際に美容室でこのような事例は少ないと思いますが、要は一時的な対応が必要な時に、専門技術者を借りれる、派遣される人は、空いている時間を他のお店で働くことで収入を得られる。こういったイメージです。)
これを踏まえると未経験でSES企業で働くことは、依頼される仕事が、未経験でもできる仕事≒誰でもできる仕事≒(雑用)≒誰もやりたがらない仕事になる可能性があるため、未経験でもOKとなるSES会社をおすすめできない理由になります。
ヘアメイクのできる人が欲しいのに、何も出来ない人が来たら「え?」ってなりますよね。
自分は入社する前にこのような業界の当たり前の知識を知らずに入社してしまい後悔しました。
もちろん全ての未経験OKのSES企業がこういった会社だけでは無いと思いますが、割合は高いのではと感じます。
未経験でSES企業で働いた感想
実際にSESに未経験で入社し、2年間で2現場で働きました。
それぞれの現場での仕事内容は、運用オペレーターとサーバー監視です。この仕事内容についてそれぞれ、別の記事で説明しようと思います。
未経験でもできる仕事の一例だと思っていてください。
この2つの仕事はIT業界の中でも言葉が悪いですが、『底◯職』とも言われていたりもします。
実際に自分も現場の方(依頼主、クライアント)に言われたことがあります。
ただ、それなりに覚えることもありますし、無くてはならない仕事だと思うので、底辺職だとは思いませんが、これらの仕事をしていたらいつかはインフラエンジニアになれるという事は、かなり可能性の低い話になりますし、これらの仕事だけを行っている人はエンジニアとは言いません。
何も開発しませんからね。
ただ、IT業界の仕組みの一部ではありますし、エンジニアの仕事で利用するLinuxやサーバーの知識を得ることができるので、決して無駄になることないですが、正直に言うとそこからインフラエンジニアになるのは、厳しい現実があると思います。
しかし、これらの現場に配属された自分はまだ幸せな方だと後々気づくのですが、同期のほとんどは、コールセンターに配属されていたり、家電量販店や携帯ショップに配属されたとゆう人を見かけ、もはやエンジニア関係ないじゃん、とゆう人が多くいたことが強く印象に残っています。
美容師で言うと、運用オペレーターとサーバー監視は、シャンプーや、お店の掃除を専門にずっと行っている人、コールセンターや家電量販店に配属された人は、美容師になることを目指しているのに、薬局でワックスとか、シャンプー売ってきてとなっているイメージです。
先程も、言った通りSESとは不足している技術者の補充がメインになるので、その人にカットや、カラーの技術を教える事も、させることはありません。
そのため、エンジニアとしての仕事が回ってくることはほとんどありません。ただ、稀に全くの未経験でも教えて育ててくれたり、経験者とセットで派遣することで経験させたりする良心的な会社があるようですが、自分は実際にその会社で働いている方や、そのようにして経験を積めたと言う人に出会ったことがないので、都市伝説だと思っています。
また、どの現場、どの仕事内容に配属されるかは働く側に決定権が無く、会社の営業の人から明日からここで働いてくださいと指示が出たら、翌日はその会社で働くことになります。これに関して配属ガチャなんて言われており、まさにその通りだなと思っていました。
自分でキャリアを選択できない点も未経験でSES企業に入社することをおすすめしない点の一つになります。
未経験でSESに入ったメリットとデメリット
SESに入って嫌な体験をしたことが多かったですが、良かったこともありました。
配属された現場と仕事内容が違っていたらメリットはかなり少なかったと思いますが、ただ感じたことをお伝えします。
メリット
- 美容師と比べて時間が増えた
- IT業界には入り込めた。
- 入社難易度が低く入りやすい
- 資格受験の手当が出る。
- 残業が無いことが多い
デメリット
- 働く場所、仕事内容、は自分では選べない
- 仕事の幅が狭い
- キャリアアップしにくい
- 給料が上がりずらい
といった感じです。
メリットに関しては
美容師時代は月6日休み、朝10時〜夜10時で働きっぱなしでしたが、SESでは純委任契約で現場に派遣される形なので、(ほぼ派遣)残業すれば随時料金を加算しないとい為、残業が無い現場が多いです。
未経験OKのSESでは、面接回数も少なく誰でも入りやすいと言われていますが、実体験ではそう感じました。同期の人は、3分の1がフリーター、残りは自分と同じように接客業をしていた方、大学、高校の新卒者といった感じでした。
SESでは、営業さんが現場に社員を売り込みに行くので、資格保有社員はその分売り込みやすくなるので、資格取得に手厚い会社は多いです。
気づいた方がいる方がいるかもしれませんが、現場ガチャでより良いITの現場で働くためには資格取得で確率を上げる必要があります。
資格手当は会社によりますが、1回落ちてもその分の受験料払うよと言った会社もあります。
デメリットの部分は捉え方もあると思いますが、現場ガチャに関しては、SESで働いている限り逃れられないことですが、資格取得と業務外の学習で多少は確率を上げることができるのではないかなと思いました。
仕事の幅についてですが、仕事内容については、派遣先で最初から用意された仕事を行なっていくことになるので、そこから新しいことをする事もない、給料も変わらないと言った状況になりやすいです。
まとめ
色々書きましたが、一番伝えたいことは、もし未経験から転職する際は業界と事業形態、会社についてしっかり調べ、必要な学習を行いましょうと言うことです。
特に美容業界から異業界の転職において、ワークスタイルや構造がかなり違うので、しつこいですが重要になってきます。
最後に
実は、美容師から、未経験SESに入社して後悔している人が多かったのでこのような記事を書きました。また、この記事は完全に主観と、配属された会社に他の会社から派遣された方達(SES8社)のお話も聞いた内容をまとめて記載しています。少しでも参考になれればと思います。