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運用オペレーターの仕事(未経験SES)

IT業界

前回の記事では、美容師から転職して最初に入社したSES企業について紹介しました。 → 美容師を辞めて最初に入った会社(未経験SES)

入社後1週間のビジネスマナー・Excel研修を終えた後、最初の現場として運用オペレーターの案件にアサインされ、客先常駐で働くことになりました。

この記事では、運用オペレーターがどのような仕事なのか、そしてその現場からどのようにキャリアアップしていったかをご紹介します。

同じ現場に配属されて悩んでいる方や、SES入社後のキャリアが不安な方に特に参考にしていただければ嬉しいです。

運用オペレーターとは

一言で言うと、既存のシステムを安定稼働させるために、マニュアル通りの作業を正確にこなすお仕事です。

システムは開発して終わりではなく、稼働し続けるための運用・保守が必要です。この「運用」という言葉はインフラエンジニアの仕事とも重なりますが、運用オペレーターは設計や構築には関わらず、あくまでマニュアルに沿って指示通りに動くことが求められます。

「運用」と「運用オペレーター」は名前こそ似ていますが、求められるスキルや裁量は大きく異なります。運用エンジニアはシステム全体を把握し改善提案も行いますが、運用オペレーターは手順書に書かれた通りの作業を正確に実行することが仕事です。この違いを理解しておくことがキャリアを考える上でとても重要です。

運用オペレーターの仕事内容

実際に担当していた業務は以下のようなものです。

  • 決められた時間に手順書通りのバッチ処理を実行する
  • 自動処理が失敗した際に手順書に従って対応・報告する
  • 入退室管理・ログ確認などの定常業務

大規模なシステムほど安定稼働が最優先されるため、手順書の整備が徹底されており、誰がやっても同じ結果になることが求められます。その分、マニュアルに書かれていることが絶対で、ミスが許されないプレッシャーは一定あります。

それでも人間なのでミスは起きます。筆者が働いていた現場では、ミスした際に翌朝まで反省文を書かされたケースを目撃したこともありました。ミスへの対応がかなり厳しい現場もあるという点は、覚悟しておいた方が良いと思います。

将来性

率直に言うと、運用オペレーターの将来性は高くありません

理由は2つあります。1つ目は、この業務の多くが自動化の対象になりやすいこと。2つ目は、運用オペレーターを長く続けても、設計・構築・開発といった上流工程のスキルが身につかないことです。

「運用オペレーターを何年も続ければインフラエンジニアになれる」というのは、残念ながら現実とは異なります。この仕事はエンジニアリングではなく、オペレーション(操作・実行)です。同じ現場に居続けるだけでは、転職市場でアピールできるスキルが積み上がりにくい点を理解しておく必要があります。

運用オペレーターからの脱出

配属されて1ヶ月ほど経った頃、「この仕事だけをしていてもエンジニアにはなれない」と感じました。IT業界についてほとんど知識がなかった当時の自分でも、そう直感できるくらい明確でした。

業務内で必要な知識は、効率の良い人なら3ヶ月、遅くとも半年〜1年あれば一通り習得できる内容です。むしろそのくらいで把握できるよう手順書が整備されているのが運用オペレーターの現場です。つまり、一定期間を過ぎると成長が止まることを意識しておく必要があります。

以下は、筆者が実際に現場を脱出するために行った行動です。

① 空いている時間の有効活用

業務中の空き時間は、手順書を深く読み込む良い機会です。実行しているLinuxコマンドの意味や、手順書内の承認フローを追うだけでも、業界の構造や自分の立ち位置を整理することができます。

通勤時間の活用も非常に効果的です。片道30分の電車通勤なら、往復で1時間の学習時間が確保できます。スマホ一台で資格学習アプリや技術書を読めるこの時代、通勤時間は最も続けやすい学習機会の一つです。短い時間での集中は習慣化しやすく、長期的な積み重ねにつながります。

帰宅後に余力があれば、PCを開いて自分が目指すキャリアに必要な学習を進めましょう。何をすれば良いかわからない場合は、まず現場の業務に関連する資格の取得から始めるのがおすすめです。

② 資格取得

IT業界では実務経験が最重視されるため、資格だけで評価が大きく変わるわけではありません。ただ、未経験からSES企業に入った方には、資格取得は特に有効な手段です。

理由はシンプルで、営業担当が現場にエンジニアを売り込む際、業務経験が浅い人材同士では資格の有無が差別化ポイントになるからです。資格保有者の方が単価交渉もしやすく、より良い現場への配属につながりやすいのです。

重要なのは、目的と合った資格を選ぶこと。そして取得した経緯を面接や現場移動の際に説明できるようにしておくことです。

資格学習を通じて勉強のサイクルが身につけば、その習慣はそのまま個人開発やその他のエンジニアリング学習にも応用できます。合格という小さな成功体験は、自己効力感の向上にもつながります。

③ 現場移動の打診

資格取得や業務外学習がある程度できてきたら、転職の前に一度、担当営業に現場移動を打診することをおすすめします。

何の準備もなく転職活動をしても、同じような環境の会社に転職してしまうリスクが高いからです。現場移動は転職よりもハードルが低く、アピール材料さえ揃っていれば意外と通りやすいです。

打診の際は以下の点を整理しておくと効果的です。

  • 取得した資格と学習の実績
  • 現在の現場の単価感(把握できていれば)
  • 自分が目指すキャリアと次に希望する業務内容

SESでは基本的に、現場のクライアントが支払う単価が社員の給与に影響します。同じ現場に長くいても単価は上がらないことがほとんどです。資格やスキルアップのアピールができれば、単価の高い現場への移動=給与アップというロジックが成立し、会社側も動く理由ができます。

筆者の場合は、取得した資格・業務外学習のアピール・現在の現場単価の低さを根拠に打診し、入社から約1年で現場を移動することができました。この経験で積み上げた準備は、その後の転職活動でも大きな武器になりました。

まとめ

運用オペレーターの経験がどのくらい役に立ったかというと、「ゼロではないが、エンジニアを目指すために何年も費やす必要はない」というのが正直なところです。

ただ、何も準備せずに美容師から転職した当時の自分にとっては、給与をもらいながら時間を確保し、業界知識の習得や現状整理に使えた1年間はプラスに捉えています。

エンジニアを目指している方、上流工程の仕事に就きたいと思いながら運用オペレーターの現場に配属されている方にとって、この記事が一つの参考になれば嬉しいです。人によって適性も価値観も違いますが、キャリアに悩んでいる方の背中を少しでも押せたら幸いです。